違う形が また楽し!その1
一人も良し ふたり三人 みんなも良し へんちゃか ぺんちゃか
新緑の映える季節となったのう。
柚坊は奈良へと出かけてのう、あざやかな緑の中を歩いてきたそうじゃ。常緑樹よりも、冬になれば枝だけになるような、そんな落葉樹が好きなんじゃとな。枯れるもよし、芽吹くもよし。それが、自然の営みなのじゃな。杉やひのきだけの山は、ほんに、つまらんのう。色がないのう。あんたはんも、木を一本植えてみんさいよ。ええもんだぞ。小鳥もきっと来るぞなもし。
一日、何時間も練習したかいがありましたよ!
このところ、新しいアルバムの発売記念コンサートが続きました。それも、どれもが違う形でのコンサート。すでに、お知らせしたように、金沢では、基本的に一人で(地元のバンド仲間に助けられながら)。伊東市では、パーカッション(玉木正昭氏)とキーボード(進藤克己氏)の編成。群馬では、ピアニストの金井信氏との、おそるべき、ピアノ2台の競演!(狂演とも書きます)
そのどれもが、違う味わいを見せてくれたのでありました。
というわけで、じゃあねえ〜!(って、終わるな〜!)
はいはい、わかりましたよ、話せばいいんでしょ、話せば(って、開き直っちゃダメだよ〜…欽ちゃん風に言ってみて)。
伊東市、ひぐらし会館。
実にこじんまりした、200人定員のホール。これがいいのですよ、はい。顔は見えるし声も届くし、まるで、ご近所のみなさんと歌っているような、そんな雰囲気に包まれているんです。しかも、子ども料金という設定がないので、聞いてくれる子ども、聞きたい子どもが来てくれているんです。これは正直、ありがたいです。なぜかって?それはね、僕が歌いたい歌を中心に構成できるからなのでありました(じ、自分中心なのかい!)。
しかも、さらに嬉しかったのは、定番の「笑顔がかさなれば」や「少年少女冒険隊」では、
「あっ、この歌知ってるもんね。」
「そうだら、だってさあ、今月の歌になってるよねだら。」
「そうだら?うちの学校も、そうさあだら。」
「うっそ〜?あんたんとこも同じなのら?じゃあさあ、歌わなくっちゃねだら。」
「うんうん、歌おうよだら。だって、子ども料金じゃないだらも〜ん!」
「ユズリンにまかせちゃおけないだら。」
「そうだら、そうだら?」
(註:実際には、こんな会話“〜だら”の使い方はしませんので、誤解なきようお願いします)
という会話を瞬間に繰り広げ(ては、いないかも〜)、がんがん歌い返してくれるんですねえ。新曲の「きみとぼくは友達」の覚えも早くて、まるで、自分のクラスの中で、子ども達と歌っているような錯覚さえ覚えてしまうほど。うんうん、なつかしくも温かな、良い感じでしたよ。
バンドともきちんとリハーサルをしたので、その成果はばっちり!(進ちゃん、スタジオありがとうね。また使わせてちょうだいねえ)意見も出してくれるし、演奏上のアドバイスもくれるし、本当にありがたい「音楽仲間」です。同じ方向に目を向けてくれているのが、音のひとつひとつに出るんです。というわけで、全23曲のうち、カラオケを使用したのは、な、なんと1曲のみ!
…かつて、こんなことがあったでしょうか?
ごらんください、できあいの音でしか表現できなかった曲が、まばゆいばかりの音のきらめきに大変身。その光のシャワーを一身に浴びながら、こんなにも美しく、広く、大きく、あでやかになった曲を、頭の中だけがかわいいお坊ちゃまは歌うのでありました…(はいはい、ビフォーアフター風に読むわけでしょ?)…
今回のアルバムの中で、「生命(いのち)歌いましょう」を、長崎の言葉で語ってくれた内野博子さん(長崎出身、現在伊東市宇佐美在住)が、全編、長崎の言葉にして、今回は語ってくださいました。
1 |
目の覚めた朝 見上ぐっ空に みんなの顔の 映っとる
笑うとる顔も なみだん顔も みんなみんな 映っとる
そんなみだん かわくごと 歌うてささげようで
悲しみんいっちょでん消ゆっごと 空に 歌おうで
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2 |
世界中の 明日こそはって こまんか夢ば 願うてる
手さぐりでん 届かんでん みんなみんな 願うてる
そん夢に近づくごと 歌うてささげようで
あきらめんいっちょでん消ゆっごと 明日に 歌おうで
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3 |
どこにおっても 生命はひとつ あんたも こん世にひとりたい
輝きたかぁ 愛し合いたかぁ みんなみんな いとおしかぁ
そん生命の光るごと 歌うてささげようで
苦しみのいっちょでん消ゆっごと 生命 歌おうで
平和か日々の来るごと 歌うてささげようで
にくしみんいっちょでん消ゆっごと 生命 歌おうで 生命 歌おうで
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難しいことなんかないんですね。
一人ずつが話せることを、ほんの少しずつ話せば、まずは、僕らの住んでいる町が「戦争からの卒業」に近づけるんですよね。本当に、そんな卒業式をしたいなあ。もし、その式が実現したら、出席してくださいね。
最後に、ちょっとだけ感想を紹介しましょうね。
・ユズリン好きの仲間はいいなあ…愉快なおかしな仲間達、もう、大好き!今回は、夫と3人の子ども達と家族5人でのコンサート!もう、民族大移動って感じ…で、嬉しかった。今回は、中三の長男が大活躍で…すべての歌を口ずさんでた。なんだ、歌えるんじゃ。ホントは一番ノリノリなんだ!下の子たちがユズリンと握手している間、長男は重たい器材を一所懸命運んでたよ。難しい年頃だけど、コンサートのおかげで家族がひとつになれました。ありがとう!
・新年度、すっごく遠いところに転勤になりました。最果てのような…。日々、家庭に追われ、仕事に慣れず、人にも慣れず…いっぱいいっぱいで。疲れ果てていた私は、歌のひとつひとつに涙が止まらず、「ここ泣くとこ?」ってなところで泣いていたら、隣にいた後輩も泣いていました。明日から、また頑張ってみようって、自分を奮い立たせることができました。ありがとう。
こんなふうに思ってもらえて、こちらこそありがたいです。自分自身が楽しめないと、本当に伝わっていかないんですね。こんな、頭のなかだけがかわいいお坊ちゃまですが、みなさん、よろしくお願いしますね!
さあ、次回は、あのすんばらしくも偉大なピアニスト、金井信氏とのコンサートの様子をお伝えしましょうね。というわけで、バッハッハ〜イ!ユ〜ズヨ〜ン!
18時半に始まったコンサート、なんと、21時までかかったそうじゃよ。まあ、よくも声がもったのう。昔から、柚坊を知っておる方が話しておったわい…「中山君、声が強くなったなあ」とな。少しずつじゃが、確実に冬眠から目覚めておるようじゃな。ほんに、ひと安心じゃ。これも、皆の衆のおかげじゃよ。ありがとうのう。
温かな 仲間を見つめ 見つめられ へんちゃか ぺんちゃか
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