たくさんの 人のおかげで もう一年 へんちゃか ぺんちゃか
雪じゃよ。
しんしんと降ってくる雪。
そんな雪を眺めながらの風呂、まっことええもんじゃのう。なんたって、源泉掛け流しじゃ!
頭は冷たく冴え、からだはほっかほか。さあて、そろそろ上がって雪下ろしでもしようかのう。そして、またひとっ風呂じゃ!こんな繰り返しの毎日に「平和」を見出すとは……わしも歳じゃのう。どっぴょっぴょ。
全国153人の「頭の中がかわいいアイドル ユズリンファン倶楽部」のみなさま、新年明けましておめでとうございます(だから、そんな倶楽部ないって。それにさ、メンバーの人数があまりにも現実的!)。どんな元日をお迎えになりましたか?お目覚めはいかがでしたか?お雑煮は食べましたか?お餅の数はいくつ?体重は確実に増量中ですか?(えっ、余計なお世話?はいはい)そして、お年玉はもらえましたか?(って歳じゃない、取られてばかりだ。こりゃまた失礼)
私、おぼっちゃまはですね、昨年たくさんの小学校からいただいた「あなたが決める アイドルユズリンソング 紅白で歌ってほしい歌ベスト10」の集計を…じゃなくて、感想文を読み通していたのでした。時間を経て読むと、面白いですね。子ども達一人ひとりの顔も浮かんできたり、そんな場面もあったなあと思い出したり、反省もしたりと、なかなか先へと進まないのでありました。ここで怖いのが「元教員」としての癖と申しますか、悲しい性と申しますか、なぜか、なぜか、どうしてか、右手には「赤えんぴつ」が握られているのです。
しかし、本当に怖いのはここからですぞ!覚悟して読み進めてくださいな。うっひょっひょ。
というのはじゃな、子ども達の感想の向こうに、頭がかわいいだけのユズリンは、担任の先生の毎日の指導や関わりまでもが、見えてきてしまうのじゃよ!どっぴょっぴょ(ぎゃ〜っ、こ、怖〜い!や、やめてげれ〜!ゆ、許じで〜!お代官様〜!あれっ?なんで急に“じい”の声になるの?)
今の学校は時間もないので、意識していないとなかなか何かに集中して取り組むことができません。それゆえ、感想文もとりあえず書けば…、提出期限に間に合えば…というふうになってもやむを得ないのです(書いてくださるだけ、ありがたいです)。それは充分にわかっております…。だけどね、だけど、こんな感想だけのクラスも実際にあるんですよ。ちょっと、そこのあ〜た、読んでちょうだいましまし。
・もっと若い人だと思ったのに、違いました。何歳ですか?
そりゃね、も、もちろん、かなりの良い歳には違いありません。この子たちの言うとおりでございます。ええ、ええ、いっさい反論できません、はい。しかしですよ、なんか違うんじゃないの〜って、叫びたくなってしまう(いえ、とうに叫んでおります)「元教員根性丸出し」おぼっちゃまなのでした。
そんな中、コンサートを授業のひとつとして受け止めて、生かしてくださる先生もいるわけですよ。さあさあ、目を開いてしっかりと、読んでくださいな。
・ゆずりんさんのうたでわかりました。みんなたいせつなことを。(一年 ももかちゃん)
・はなをあげるよ。ありがとうございます。うたをきかせてくれて。ぼくはうたがすきなんです。(一年ゆうとくん)
・コンサートで歌の意味を知りました。歌は、言葉でつうじることと、ちょっぴりちがう、歌ならではの言葉があることを。(三年 としやくん)
・なんだかいつもの自分じゃないと思いました。ねむっていたものを目ざめさせてくれてありがとう。(三年 ゆうちゃん)
・私は、さいきん友だちがいなくなりました。でも、ゆずりんに「大じょうぶ!」と言ってもらって、ホッとしました。「私に友だちはいない」と思わなくなりました。(三年 ひでみちゃん)
・ゆずりんさんは、すごいえがおだったから、ぼくもえがおになって、おどりました。(四年 せいじ君)
ね、もう説明なんかいらないでしょ?コンサートの中身を、こんなに的確にとらえてくれる感性。人間にはあるんですよ。こういう文を子ども達が書く前に、先生がどんな表情で、どんなふうに語りかけてくれているのかが、見えてしまうんです。なんて恐ろしい超能力を持つ、エスパーユズリン!(えっ、また新しいキャラクターなの?もう、いい加減にしてよ) 高学年になると、さらに深く理解してくれるているんですよ。少しだけ紹介しましょう。
・私のお兄ちゃんは、生まれつき障害を持っていて、言葉をしっかり発音することができません。だけど、そのことを悪く言う友達は、一人もいません。だから私も、ゆずりんの話と同じ様に、元気に学校に来れているんだと思います。私はこの話を聞いて、友達っていいなっ、と改めて感じました。(六年 あかねさん)
・ゆずりんのコンサートは、はじめはすこし気が向かなかったけど、コンサートが始まると手びょうししたり、ゆずりんと一緒にうたったりしてだんだん楽しくなってきました。自分でも心が動いてゆく様子がわかりました。ゆずりん、ありがとうございました。そして、それ以上に感謝したいことは「命の大切さ」をあらためて実感したことです。広島の男の子の話、ゆずりんが教師だったころの話。戦争についても話してくれて、とても、とても感謝しています。自分の夢を実現させるだけではなく、戦争や平和について、後の時代につなげていきたいです。(六年 悠里さん)
大人なんですね。
子ども達の持っている力を引き出すのも、摘み取ってしまうのも。厳しいけど、そうなんですよね。あ、今、急に自分の過去がよみがえってきた!伸びるはずの芽、いくつもちぎってしまったんだろうなあ…。ごめんね、みんな。あ、つい自分だけの世界に入ってしまった。失礼。
教員の代表でもある校長先生。この頃は、校長先生も大変なんですが(子どもも、保護者も、行政もね。言いたいことを言うから、対応にてんやわんや)感想を添えて届けてくださった方もいるんですよ。
・遅くなりましたが、子ども達が書いた感想文をお送りします。お時間の許すときに読んでやってください。ふだんの学校生活の中で、子ども達がこれほど感動したり、自分を見つめたりして作文を書くというのも滅多にない経験です。
給食のエビを、あるいは、晩御飯の茄子を、決意を込めて食べた子ども
お母さんが、兄弟が、友達がいてくれるから……と改めて感じた子ども
点字ブロックを塞がぬよう空けておこうと決心した子ども
自分が生きていることや、成長したことを改めて実感した子ども
・・・・・・
私も「この子が、こんなことを考えたのか!」と、感動しながら読みました。
いいでしょ、いいでしょ?でしょでしょ?ちゃんとコンサートに参加してくださり、子ども達を見つめてくださっているんです。全国に、こういう先生がいるかぎり、どんなに苦しい状況に追い込まれようとも、学校は「生命輝く場所」になるんですね。くどいけど、大人です。人間は、周りに「標(しるべ)」となる人間がいてこそ、人間になれるのですね(うわっ、すごい哲学的!よっ、見直したぜ、エスパーユズリン!)。
子どもたちを見つめる時の目、子ども達に何かを伝える時の話し方、自分が感動した時、嬉しかった時の表情、自分がこだわっている事……今年は、もう一度原点に戻って、考えながらコンサートに臨もう。たくさんの抱えきれないほどの感想文を読みながら、そう教えられました。一生、種まきなんですね。11枚目のアルバムのレコーディングが始まりますが、そんな気持ちを込めて、少しでも良い作品になるように、歌いこみますね。ご期待ください!
昨年末には、「疲れた〜、だずげでぐで〜!もう、来年は仕事を減らしてやる〜!」なんてわめいていたのに、もう、やる気満々じゃよ。困ったおぼっちゃまだぞえ。まあ、ゆっくりと休養できたからこその言葉なんじゃろうなあ。幸い、強い薬の副作用もないみたいじゃ。見たところ、髪はまだ残っちょるからのう。どっぴょっぴょ。
蒔いてゆく 種の中身が 大事じゃよ へんちゃか ぺんちゃか
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