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アルバムジャケット変遷記

2005年2月14日

へんちゃか ぺんちゃか しもばしら
おおっ、こんな遠い所までよく来たのお。どうじゃ、霜柱は?ええじゃろ?踏みしめた時の音。ありゃあ、人の背筋をぴんとさせてくれるんじゃ。「さあ、もうすぐ春だ。そろそろ顔を上げて歩きなさい」と、冬と春の神様が相談して、わしらに与えてくれた、心の柱なんじゃぞえ(ってさあ、良い話なんだけど、いったい、あなたは誰?)

新しいCDへの期待が高まる中、さまざまな撮影も進んでいますよ。というわけで、今回は、この10枚のアルバムのジャケットを振り返ってみることにしました。

『きみとぼくの間に』…ロケ地は、以前住んでいた静岡県の家の近くのバス停の裏(なんて、安上がり)。カメラマンの郡山さんの「う〜ん、なんか中山さんだけじゃ、さびしいなあ」という一言で、最後の教え子二人に参加してもらったのでした(アイスを買ってあげるとだましたのは、中根さんでした。はい!)。菜の花畑でしたねえ。

『天まで駆けるよ』…群馬県水上温泉近くのスキー場でした。とは言っても、秋なので雪はなし。菜の花で始まったから、花シリーズにしようという安易な構想で、コスモスにしたのでした。撮影に夢中になってしまい、コスモス畑に入ったり、鉄塔に登ったりで、管理員の方に、こっぴどくしかられてしまったのでした。

『スタートライン』…山梨県まで出かけたものの、もう枯れていたひまわり!がっかりしていたら、都内に咲いている公園の記事を見つけ、事なきを得たのでした。この時、泊まった山小屋の女将さんが面白い人で、「わたくし、世が世なら、皇族なんざますよ。オーホッホッ。」はいはい、と返事をして九時前にそそくさと、部屋に戻ったのでした。

『Love Letter』…花シリーズ続いては、水仙です。本当なら福井県の越前岬にいくはずだったのですが、伊豆半島の爪木崎に変更されたのでした。観光客のおばさま達に「や〜だ、あの子だれ〜?売れない演歌の新人歌手なんじゃないの?」と冷やかされながらの撮影でした。この時の写真けっこう気に入っていたのに、ネガを捨てちゃった人がいるんだよ。誰だと思う?そう、そうです。な○ねさんです!整理整頓がうまずぎるのです、この人は。それ以来、管理責任者はおぼっちゃまに変更になったのでした(なお、ここまでの詳細を知りたい方は、エッセイ集『フニャグニャさせて』をお読みください。おっ、ナイス宣伝)。

『DO MY BEST!』…このアルバムも花シリーズにしようと、河口湖のラベンダー畑で撮ったのです。が、この頃から多忙のおぼっちゃま。できあがった写真を見て苦笑い。顔がぱんぱん!ぷんぷくりん!とんころりん!(えっ、どこの言葉?)早い話が、むくんでいるじゃあ〜りませんか(それこそ、ペコちゃん、ポコちゃんだよ)。
てなわけで、「もう予算がないから、自分で撮っておいで」という優しい中根さんの指示で、北海道まで行ってセルフタイマーで写したのでした。まったくの普段着で。後ろだけは、白樺林なんだけどねえ(はたして、北海道まで行く必要があったのか?
 その答えは、永遠の謎なのだ)。

『とっておきの一人』…川崎市内の、ある小学校コンサートの開演前に、運動場で撮ってもらいました。自然の光の中、鉄棒によりかかったり、タイヤに座ったり。なんだか、落ち着く場所でした。周りに人がいないっていうのは、とにかく、いいことです。

『DREAM,TOGETHER』…これまた、中根さんの「予算はもうないからね」の一言で、セルフタイマー!正月の伊豆の海で、夜明けの日の出の瞬間を待ちました(寒かったぁ)。「これって、モアイ像?」という批評もなんのその。暗くて顔がわからない、という素晴らしい評価をいただいた一枚になりました。広島の和尚さんに題字を書いていただいたのでした。

『きみがぼくの“元気”』…初めてのスタジオ撮影。いやだって言うのに、女性のメイクさんに「ほら、だだこねない!」と一喝され、とうとう塗られてしまったのでした。ううっ、かわいそうなおぼっちゃま。しかし、これこそが、アイドルの第一歩。
なんたって、ピンクだもんね〜。お化粧にはまらなくて良かった。

『きっとできる』…アイドル路線第二弾は、渋谷のスタジオで!動きのある写真を撮りたいというカメラマンの意向を尊重し、CDも流れない中、一人歌いながら踊りまくった、けなげなおぼっちゃまです。この日のメイクさんは、被写体をすっかり女性だと思い込んでいて、僕の顔を見るなり、あわてて男性用の化粧品を買いに走ったのでした。

『Invitation to YUZZ』…さあさあ、見て驚かないでちょうだいね(って、まだ見てないって)。まあ、ジャズ専門店に並べられても、まったく違和感のないジャケットデザインになりました。さらに、まだ明かせませんが、秘密の写真も中に入るのです。このマル秘写真の撮影スタジオは、静岡市の青葉シンボルロード隣にある、アライ写真館(モスバーガーの三階ね)。ここのご主人が、なんと元ミュージシャンで、フリーダムスタジオにもギターをかかえて行ったことがあるという方だったのです。4月1日のCD発売と同時に、この写真館のウィンドウに、もしかしたら、その秘密の写真が飾られるかも!要チェックですぞ。

 とまあ、今回はまっこと、シックな仕上がりらしいのう。わしも長生きした甲斐があるというものじゃ。デーブヒッデー(DVD)とかいうやつも、や〜ず(焼津)の高草山で、中学生が走っているのにもめげずに、しっかりと歌いながら撮影したそうじゃ。カメラ目線も、なかなか決まっておったと聞いておる。さすがは、天才おぼっちゃまじゃ。あとは、すべて、編集の杉ちゃんの腕にかかっておる。頼むぞ、杉ちゃん。いやさ、杉さま!いよっ、おすぎ!
 さあて、また話し込んでしまったのう。夜も更けたことだひ、休むことにするかのう(って、あんた、さっき霜柱の話をしてたでしょ?まだ、朝じゃないの?)
 へんちゃか ぺんちゃか ごきげんよう (って、寝ちゃうの?答えてよう!)