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SBSラジオ「ユズリンの音楽日記」
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コンサートあれこれ

2004年6月29日

 梅雨明けはまだですが、それでも合間に見える青空と白い雲。なんだか、ワクワクしますね。夏休み前の待ち遠しさ、それを思い出します。予想のつかない期待感っていうのかなあ?子どもの頃は、毎日がそんな気分でしたねえ。明日は何が、あさっては何が…。この気持ち、いつまでも持っていたいです。
 そんなこんなで、早いもので、もう上半期が過ぎてしまったのですね。
 今回は、真面目にまとめてみましょうね。反省も込めて(本当かいな)。

 小学校はもちろんのこと、僕の仕事の大半はコンサートなんです。遊びの研修会はぐっと減りましたからね。やはりコンサート中心なんです。特に忘れられないものをお話しましょうね。

 今年の新しいCD『きっとでいる』に収録されている『生命歌いましょう』。
 一日も早く、歌わないで良い日が来る事を望みながら歌っているんですが、僕一人のソロでなく、合唱に取り組んでくれた仲間がいたんです。最初の一歩を踏み出してくれたのが、福井県敦賀市の仲間達です。僕も初めてのことなので、どう歌ってもらったらいいのか手さぐり状態でした。とにかく、事前に楽譜だけは送り、練習しておいてもらいました。
 もう長い付き合いなので、気心は知れています。
 「たぶん、ユズリンは当日、またわがままを言うから、とにかく何があっても良いように、全部歌えるようにしておこうね。」
 はたして、こんな話し合いがあったかは定かではありませんが、えっ、何?あったに違いないって!まあ、この件につきましては、反論できないので素直に聞き入れましょうね。当日のリハーサルであまりの上手さに驚き、歌う個所や歌い方までもどんどん提案できたのでした。三番はCDのアレンジのとおりに、ア・カペラで歌いました。その瞬間、会場中が静まり返りました。それまでざわついていた小さな子ども達も、なぜか口を閉じたんです。合唱してくれた仲間の談です。
 「わたしね、あの瞬間、鳥肌が立ったの。」
 それほど、訴える事ができた歌になりました。歌う側の気持ちって、本当に大切ですね。こっちが打ち出したものを、聞いてくれている方が、どう打ち返してくださるのか!まさに、ここに僕らが作っていきたい、共有したいコンサートの姿があるんでしょうね。
 この体験が、大阪の南河内でのコンサートにも、静岡のコンサートにも引き継がれていくわけです。年末の広島のコンサートでも、取り組もうと呼びかけています。あなたも、一緒に歌いませんか?人数は多い方がいいです。ね、やってみましょう。詳細は、そのうちここでもお知らせしようと思っていますので、見逃さないようにね。

 そうそう、今回のCDのコーラスアレンジが良いね、って言ってくださる方が何人もいるんです。誰がアレンジしたのですか?とも聞かれたので、お答えしましょうね。これはですね、な、なんと、全部僕がしているんですよ。さすが、天才おぼっちゃま!はい、拍手!
 それと、「よく似た声の人だねえ」って言った人がいたけど、ほとんど僕ですよ!多いときなんか、10人以上やるんですよ。だから、レコーディングに時間がかかっちゃって。
 レコーディングで、アレンジがわかると、わずか一日で作り直すんです。元々のコーラスアレンジは当然あるんです、デモテープを作るときのものがね。でも、金井さん達の編曲で雰囲気(リズムや和音構成、転調など)が変わることがあるので、より、それに合ったものを再度、考えるのです。前に、ピカリンの曲に付けた時なんかは、スタジオに行くまでどんな曲か知らなくて、ピカリンが歌っているのを聞きながら、考えた事もあったっけ。こういうのって、待っていると自然に聞こえてくるんです、「こう歌いなさい」って。だから、不思議。それとも、やっぱり天才おぼっちゃまだからかなあ?うっひょっひょ。

 その『生命歌いましょう』を引き継いでくれたのが、静岡でのコンサートでした。超満席で、あっという間にチケットがなくなってしまうんです。先生方を軸にしながらも、子ども達や(中学生も)、保護者の方ともつながりを感じ合える、僕の故郷です。
 このコンサート、全面的に静岡放送のみなさんが協力してくださいました(DVD発売記念として)。バンド、構成、司会進行と本当に助かりました。バンドがあると楽しいですよ。音楽が豊かになっていきますからね。ベース(ちっ君)、パーカッション(さいちゃん)のお二人は、趣味でもやっている方なので、ひょうひょうと伴奏してくれます。そしてギター!ギターがいいんです!通称「プーさん」。僕のDVDを撮影してくれたカメラマンです。彼は楽譜なんて見ません!というか必要ないようなんです。カレンダーの裏に歌詞を書き、そこに和音(コード)だけが記入してあるんです。しかも、リズムがいい!僕らはどうしても、♪を使うんですが、彼は「ウッガッガー」「チョチョンガチョン」とかって書くんです。これでわかっちゃう彼もまた、天才!? まいりました。練習でできるたびに、ユズリンごほうびシールを貼ってあげたのでしたが、その時の彼のうれしそうな顔。まるで、小学校の子どものようでした、ね、原木くん!あ、名前出しちゃった。
 そして、さらに上をいくのが、けんばんハーモニカらしき小さなキーボード担当の方。
 自分のお子さんに指導してもらい、なんとか弾ける(押さえられる)ようになったんです。しかし、緊張して間違えないようにと、一応、鍵盤に押さえる順番を(1)・(2)・(3)と書いてもらったのでした。そのかいあって、みごとな伴奏をこなしてくれたのでした。良かったね、杉ちゃん!あ、また名前出しちゃった!
 「本当のけんばんハーモニカを持ってくればいいのに」って言ったら、
 「そんなあ、吹くのと弾くのと同時にはできないよ」って、泣き出しそうでした。

 そして、司会進行はプロのアナウンサー、今村さんです。
 僕のラジオ番組を制作してくれたり、一緒にキ○ンビールを味わったりと、仲良くさせてもらっている方なんですが、会場から「あ、ユズリンのじいじだ!」の声には、笑ってしまいました。この認知度の高さ。本当、ふるさとっていいもんです。三時間なんてあっという間でした(早く会場を出てくださ〜い…閉めますよ〜と警備員さんの声)。

 京都では、サークル中心に実行委員を募り、大成功させました。子ども達の伸びやかな声、明るい笑顔、身の軽いダンス。会場中がひとつになる、僕の目指しているコンサートの素晴らしい実践にさせてもらえました。
 初めてうかがった、三重県の尾鷲市も遠かったぁ…じゃなくて、良かったぁ。僕なんか知られていないのに、よくもまあ、あれだけの人が来てくださったこと。歌も上手いしダンスも若々しいし、それぞれがそれぞれの場所で生きている、っていう印象が強い仲間達でした。ここでいただいた大漁旗、大事にしますね。もう職人さんが一人しかいないんだそうです。描いてくださった波のまにまに歌う天才おぼっちゃまの姿。感激です。で、でもね、なんかさあ、お腹がやたらとぽっこりしているんだけどさあ。あれって、誇張だよね?それとも真実〜?う〜ん、体重落としてやる!

 サマーカレッジも始まりました。
 大好きな鹿児島からです。ピカリンはこの何年かちょっとおとなしかったのですが、今年は違いますよ。初日から大暴れです。まっちゃんも新作が光っています!ユズリンは相変わらず変です。いいんです、それで。さあ、待っててね。あなたの町にも、もうすぐ行きますよ。元気になった、天才おぼっちゃまを見てね〜!