ああ、秋です。
誰がなんと言おうと秋です。うん?これって、どこかで聞いたような…。あ、前回と同じ出だしになっちゃった。では、最初からやり直しを。
おお、秋です。
どなたが何とおっしゃろうとも、秋なのでございます。
はいはい、ごめんなさいね。またおぼっちゃまの悪い癖が出てしまいました。今回の話題に移りましょうね。秋も深まり、そろそろこたつが恋しい季節。そんな中、僕はといえば学校コンサートに走り回っています。実りの秋を満喫しに出かけているのですが、その期待にたがわず、すてきな学校ばかりです。
あまりにも大きな声で歌ってくれるので僕の声が聞こえなくなってしまった学校もあるし、最初は怖い顔つきだった先生方がおだやかな表情に変わっていった学校もあるし、リハーサルなんかないのにダンスでぱっと出てきて、立つ位置まで整然と決まっていた子ども達もいるし、「ドンマイ」から踊り始めてしまい、とうとう最後までノリノリだった学校もあるし、と毎日が愉快なできごとの連続なんです。
そうだ、バリトン歌手の先生がいた学校もあったっけ。それから、全員が楽譜集を持っていて下ばかり見ているので、途中で先生方に回収してもらった学校もあったなあ。帰りに「歌、うまいね」とほめてくれた2年生もいたよ。「あなたの元気の素は何ですか?」とたずねたら、6年生の男子が答えてくれました。「おふくろの味噌汁っす。」もう一つ突っ込んで「具は何が好きですか?」と聞いたら、さすがにその答えは用意していなかったらしく、ぼそっと「ねぎです。」これには大笑いしてしまいましたねえ。きっと彼はそんな質問が出るとは想像だにしていなかったのでしょうね。困った顔が、実にかわいい思春期の6年生でした。
そして、ユズリンおぼっちゃまはやってしまったのでした。広島10日間ツアーで、ついに試してしまったのでした!
それは、広島弁で「友達っていいな」を歌ってしまったのです!もちろん全編は無理なので、一部分だけです。しかし、さすがのおぼっちゃまもドキドキしてしまい、一番は歌詞どおりに流してしまいました。友達っていいな〜いいな〜と、子ども達も保護者の皆さんも、先生方も歌い返してくれます。おお、これはいいぞ、できるかもしれない。ということで、ついに二番でやってしまったのでした。
「友達ってええのお」
すると、返ってくるではありませんか!一番よりも大きな声で、しかも堂々と!
「ええのお!」
もう、ダメ。このあまりにも自然なコーラス(?)に、一人笑い転げてしまったおぼっちゃまでした。だってさあ、本当に自然なんだよ。これがふつうじゃけえ!みんなで歌うとぶち楽しいのお!という反応で、イキイキと歌う姿。広島のスタッフや音響の仲間も大笑い!う〜んもしかしたら、歌ってその土地土地の言葉で表現した方が、いいのかもね。様々な土地に行けるのだから、これからはちょっと工夫してみようかな? でもね、こんな事ができるのも、子ども達や先生方、保護者の方との信頼関係ができた時なんですよね。お互いに心が開けていない時にこんな事をしたら、それこそ逆効果。お互いを認め合うところまでいかないと、できない事ですね(あ、真面目なおぼっちゃま)。
大阪だったらどうなるの? 友達ってええなあ…? 北海道は、友達っていいっしょ…? 長崎なら、友達ってよかばい…? 金沢だったら、友達っていいがあ…? 生まれ故郷の静岡は伊豆なら、友達っていいずら…?
今度、みんなに聞いてみようっと。教えてくださいね。
学校コンサートが終了すると校長室にお呼ばれします。お茶をごちそうしてくださるのです。ついつい話がのってしまい、長居することが多いのです。ある時もつい長くしゃべってしまい、ようやくお別れのあいさつをして荷物の置いてある体育館に戻ってみると…。そこにはいつ作ったのか、折り紙で折られた紙コップ(だと思うんだけど)がビニール袋に入れられて、僕のかばんの横にちょこんと置いてあったんです。そして、そのビニール袋には、マジックで「105こあるよ」と書かれてありました。2年生の男子と女子が2人で作ってくれたようです。大きい物あり、小さな物あり。秋の夕日に輝く、何とも言えないプレゼントでした。長旅の疲れも吹き飛ばしてくれた、105この折り紙でした。
前にもね、帰ろうとしたら僕のくつの中に、「ユズリン、きょうはありがとう」と書かれた紙切れ(本当に急いで書いたっていう感じなんです)が入っていたこともあったなあ。
これこれ、これが、僕にとっての最大のごほうびなんですね。子ども達がこうやって認めてくれる以上、やっぱりまだまだアイドルはやめられない!年末のレコーディングに向けて、もうひとふんばり。レッツゴー、アイドル!(って、この言い方って古い?)
そうそう、秋に発表するかもと言っていた事ですが、都合により来春頃にずれこみます。お楽しみにね。え、早く教えてちょうだいなって。う〜ん、どうしよっかなあ?まだまだ、ヒ・ミ・ツ。
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